浅草 ゆたかの歴史

戦後すぐ、焼け野原になった浅草で「ゆたか」は創業致しました。食材も満足に手に入らない時代にコークスで火を確保し、とんかつを揚げました。立派な店を構えることもできず、ひさしの間から雪が入り込み居合わせた大工の棟梁から「この店は風情があるね。店の中で雪が降ってる」と言われたほどです。

 

創業者である勇・タイ夫婦は「お客様に、おいしいとんかつを召し上がって頂きたい。

奇をてらったものではなく、王道を行く本当に安全で美味しいとんかつを提供したい。」と思うようになりました。

夫婦は様々な店を食べ歩き研究を重ねました。

ゆたかのとんかつは70年以上も前にその原型が出来上がっています。

「美味しいだけじゃない。店も、器も、雰囲気も、お客様に満足頂くものでなくてはならない。」店の真ん中にある大黒柱は、無節の檜を使用した面皮柱です。

上を見れば昔の職人が丁寧に作りこんだ網代天井があり、二階には数寄屋造りの個室をご用意しております。

その他にも、随所に散りばめられた夫婦のこだわり。

おかげさまで、ゆたかはたくさんのお客様に愛されて今日まで営業させて頂いております。

70年以上続く、夫婦の想い。浅草で、今もその想いは受け継がれています。

 

夫婦は研究を重ねるうちに、様々なことに気が付きました。

お店は常に清潔でなくてはならない。

食材は安全で、美味しい物を使用しなくてはならない。

小さな手間暇を、惜しみなくかけなくてはならない。美味しい料理を作るためには妥協したり、手を抜いてはいけない。

当たり前の事かもしれませんが、それが夫婦のこだわりでした。口で言うのは簡単ですが、持続していくのは大変なこと。

鍋を1日に何回も磨き、油をこまめに取り換える。店内に入ったときに油臭さを感じさせないように細かいところまで清掃する。パン粉は自家製のものを用意する・・・。

数えだしたらきりがないほどです。

 

 

 ゆたかのとんかつは、「胃もたれしない軽やかな味」が特徴です。

 揚げ物を食べた後の胸やけを感じさせず、肉の味・衣の味を存分に味わっていただけます。

 小さいお子様からお年を召したお客様まで、老若男女様々な方に愛される味づくり。

 夫婦の「本当に美味しいとんかつを召し上がっていただきたい」という想いから出来上がった、ゆたかの味です。